


2024年、初夏の柔らかな光が差し込む6月13日の午前。私たちサンノー企画印刷のチーム(代表の小関、デザイナーの渋谷・高橋)は、山形市にある高楯中学校を訪ねました。
中学2年生45名の皆さんが取り組んでいるのは、美術の授業での「オリジナルの紋様づくり」。自分たちの手でデザインを考え、形にしていくプロセスの真っ最中です。私たちはその「中間発表」のようなタイミングで、プロの視点からヒントを届ける特別講義を行いました。
単なる「印刷会社の紹介」ではなく、地域の文化をどう解釈し、どう線に落とし込むか。クリエイティブの種火を囲むような、熱い時間となりました。
なぜ、印刷会社が「美術の授業」にお邪魔したのか
「自分たちの住む場所には、何があるだろう?」
この問いが、今回のプロジェクトの出発点です。
高楯中学校の皆さんは、地域の歴史や文化を掘り起こし、それを新しい「紋様」として表現しようとしています。これは、私たちが自社プロジェクト『MonMonMon(モンモンモン)』で大切にしている、「地域のアイデンティティを可視化する」というプロセスそのものです。
「デザインに興味がある」という生徒さんも多いと聞き、教科書の中の知識としてではなく、実際に山形県長井市からデザインを発信している私たちの「生の視点」を共有することで、制作への解像度を少しでも高めてもらいたいと考えました。
デザイナーの思考を、生徒たちの「迷い」に重ねる
講義では、サンノー企画印刷のデザイナーが実際に手がけた事例を引き合いに、「何を伝えるために、その線を引いたのか」という裏側のストーリーを紐解きました。
生徒の皆さんは、ちょうど自身の紋様をブラッシュアップさせている真っ最中。
「このモチーフをどう抽象化すればいい?」
「色の組み合わせで、印象はどう変わる?」
そんな一人ひとりの試行錯誤に対し、プロの視点からヒントを投げかけました。私たちが担うのは、正解を教える先生の役割ではありません。同じクリエイターとして隣に立ち、「そのアイデア、面白いね!」と一緒にワクワクしながら形を整えていく伴走者でありたい。対話の中で、生徒たちの表情がパッと明るくなる瞬間が、この仕事の一番の醍醐味だと改めて実感しました。
地元の宝物を「描く」ことで、未来へつなぐ
私たちの拠点がある長井市、そして今回お邪魔した山形市。この土地には、他にはない豊かな文化や食、景色がすぐそばに溢れています。
今回、生徒たちが生み出す紋様は、そんな地域の魅力を再発見し、新しい命を吹き込む作業です。自分たちが住む街を、ただ「あるもの」として見るのではなく、「デザインの素材」として見つめ直す。その視点を持つことは、将来どの道に進むとしても、自分たちの故郷を誇りに思う強い根っこになるはずです。
45名それぞれの感性で描かれた「山形のカケラ」が、どんな完成形を見せてくれるのか。バトンを渡した私たちも、今から楽しみでなりません。
まとめ
45名の真剣な眼差しに触れ、私たちの方が多くの刺激をもらった一日でした。
デザインとは、ただ綺麗な絵を描くことではなく、対象を深く知り、想いを込めて形にすること。
これからもサンノー企画印刷は、印刷機のスイッチを押す前段階にある「考えるプロセス」を地域の方々と共有し、共に面白い未来を形にしていきたいと考えています。
高楯中学校の皆さん、貴重な時間を共有させていただき、本当にありがとうございました!
関連リンク
MonMonMon公式サイト https://monmonmon.jp/
山形市立高楯中学校 http://www.takadate-j.ed.jp/